Junoさんがご自身のブログで黒マグロ問題に触れられており、
コメント欄で捕鯨問題に言及が移りまして、今回の内容となりました。
捕鯨問題。
捕鯨を反対する筆頭国といえば、オーストラリアではないでしょうか。
政府が国際司法裁判所に日本を提訴すると言ったり、両国間の摩擦が生じようとも、経済的痛手もなんのその。環境大臣は元グリンピースの理事ですし。
断固、捕鯨に反対。
日本を目の仇にしているそんな国に住み、肩身の狭くなることもあります。
越して来てからの最初の3,4年は毎年、親戚が揃うクリスマスパーティで捕鯨の話が出ていました。反対意見で盛り上がったところに、
「ところで、みやよは鯨を食べたことがあるのか?」
っとお決まりの質問を聞かれたものです。
「給食で出てました」「味?…覚えてないわ」
ううう、去年と同じ会話や~
20年来のベジタリアン(現在は魚介類、卵は食べます)の私にとって、捕鯨にももちろん反対し続けてました。
動物愛護の考え方に加え、各国から日本が叩かれているのだから、捕鯨なんて続けていく利点が見当たらない。
意地張ってないで、やめればいいのにっと。
今年の1月にシーシェパードのアディ・ギル号と日本の監視船第2昭南丸が衝突した事件がありました。それをきっかけとして、意識的に情報集めをしていました。
環境保護団体やオーストラリアの新聞、各国国民の反対する言い分、一方の、日本捕鯨協会や水産庁や支援する方々のサイトなどなど、情報の洪水におぼれ続けました。
いつもどっちつかずの中道グセのある私は、一日で賛成から反対になったりと、揺れ動き続けていました。
私は根本的には捕鯨反対であります。
できれば、地球人が皆ベジタリアンになれば、なんて素晴らしいだろうっと若い頃は本気で思っていました。食べるために動物たちを殺さなくなる日が来たならば、捕鯨問題も過去の産物に。でも、あきらめというか、現実を直視するとそんな日が来るのは夢のまた夢なのでしょう。だから、捕鯨問題に関しても、現実を見据えていこうと自分の中の感情的な部分を引き出しの下に押し込みました。
なので、反対国、特にオーストラリア人がよく言う、かわいそうだから、知的だから、などの感傷的な理由は賛否の判断基準からは削除します。これを言い出したら、豚は?牛は?カンガルーは?となり、悲しいかな、肉食社会に生きる私たちが言える筋合いではありません。
また、野生と家畜は違うとの意見がオージ側からも聞かれますが、こんな考え方耐えられません。
先日もマクドナルドで、日本たたきをしながら、鯨がかわいそうっと言いながら、ビッグマックをほお張っていたアメリカからの団体様がいらしたな。
西洋諸国が油田が発見されるまで、鯨の油のためだけに乱獲していた歴史はこの際いいです。ベトナム戦争が劣勢になっとき、国民の矛先を他にむけるために、ニクソンが捕鯨反対を言い出したのも、まっ、よくある戦略なので、いいです。
他の捕鯨国はがんばったのに、米国からの経済制裁の脅しに屈してしまい、商業捕鯨から、調査捕鯨に妥協してしまった中曽根元首相も悲しいけど、もう取り返しがつかないので、しょうがないです。
後に残るのは、現在の事実と将来です。ここから捕鯨問題のみやよなりの賛否を見つけたいと思います。
現在日本が捕獲するミンク鯨などは、人間が介入し、乱獲、保護の経緯をたどり、結局現在は増加して、100万頭生息していることが知られている。さらに、日本の科学調査で、鯨の魚類消費量が年に約4億トンになると判明している。これは人類の年間漁獲高の4.5倍の数値です。海の食物連鎖の王者くじらが増加することで、他の魚が急速に激減している。ナガス鯨もミンク鯨に餌場を追われ絶滅寸前。
海洋資源のバランスを崩さないためにも、捕鯨がむしろ必要に思える。
私が一番、捕鯨賛成と言いたくなるのは、2007年のIWC(国際捕鯨委員会)会合です。日本は自国の沿岸小型捕鯨地域に対する捕獲枠を提案したにもかかわらず、反捕鯨国はこの提案を拒否したことです。しかもそのとき、捕獲頭数は空欄にして、1頭でも呑むよう議論の余地をいれたにも関わらずです。反対の理由は,日本の沿岸小型捕鯨には商業性があるというものでした。
米国やロシアの先住民生存捕鯨はOKなのに。
アラスカ先住民が捕獲した鯨の工芸品は、一点数十万円で売られているのに。
結局は、日本には自国内であっても、一頭も捕らせさせたくないのである。
これには思わず、「差別してるの?日本人嫌いなの?」と言いたくなるう。
さらに、将来の地球の食料問題も見据えた日本の捕鯨への態度は、応援したくなる思いにも駆られるのです。
21世紀半ばに地球の人口は100億を超えると言われています。もうすでに荒廃の広がっている陸地でこの人口を養えるだけの牛や豚の生産は難しくなるでしょう。そのときに人類を養えるのが鯨だという見地です。自給率40%の日本で、この先どんな世界情勢になり、万が一物資が絶たれるようなことも全く起こりえないとも限りません、そのときに捕鯨技術が残っていれば日本人、人類に貢献できるのです。
IWCの決定も国際法も日本は破ることなく、捕鯨活動を続けているのに、反捕鯨の人たちの反論の視点がずれているのが目につきます。
私には疑問点がまだあります。聖域のこととか…
まだまだ勉強不足です。
でも、今現在の自分は捕鯨賛成の立場です。
<主要なソース>
櫻井よしこブログ
鯨論・闘論
日本捕鯨協会
日本捕類研究所
海洋政策研究財団
SMH(シドニーモーニングヘラルド)